先に行われた「日中交流美術工芸展 2019仙台展」の様子をお伝えします。
2019年9/29(日)~10/3(木)の五日間、中国の主に福建省のアーティストと武蔵野美術大学出身の作家との交流展が、秋保大滝の傍にある「ガラス工房尚」と「秋保の杜 佐々木美術館&人形館」の二会場で行われました。ガラス工房尚の代表鍋田氏より昨年お話をいただき、とても魅力的なお話だったので快諾し今回の企画になりました。宿や食事、研修の手配から会場の準備に中国の方のコンタクトと鍋田夫妻が尽力され、無事行うことが出来ました。
直前までどんな作品が来るのかしら、とドキドキワクワクしながら準備を進め、いよいよ搬入日の当日、仙台駅に19時に到着した17名の御一行をホテルのバスでお連れし、21時からの搬入となりました。
武蔵野美術大学の客員教授でもある藩先生が指揮を執り、数名で飾り付けていきます。藩先生の感覚に意見を言う人はいません。そして、迷いはなく的確に作業が進み、日付が変わるかと思われた飾り付け作業は23:30に終了。お見事!
今回は中国の福建省のアーティストが多く、福建省では漆塗りがとても盛んで若いアーティストは漆を使って現代美術を制作する人が多いそうです。
あけて9/29(日)より展示が始まりました。午後からガラス工房尚、その後佐々木美術館でオープニングレセプションが行われ、オープニングパーティーは秋保温泉の佐勘のご協力で盛大に行われました。
今回の展示はたまたまガラス工房尚には日本人の工芸作品が展示され、佐々木美術館には中国の作家の作品と日本人では石田泰道さんと館長の作品が並びました。ガラス工房尚での皆さんの作品も素晴らしく、洗練された空間が双方に出来上がりました。
五日間の滞在中秋保仙台市内の観光などをこなし、あっという間の最終日にはガラス工房尚の代表 鍋田尚男氏によるモザイクガラスのデモンストレーションと、福建省の美術工芸会の理事、ポポさんこと周さんの中国の岩茶という貴重なお茶が振舞われました。
来日初日、ポポさんに福建省の石で作られた「佐々木克真」の落款をいただき、これは何かお返しをしなければと思っていたところ、作品の交換会のような物が任意で行われはじめ私は小さなお気に入りの風景画と、ポポさんの般若心経を段ボールに描かれた超かっこいい作品の交換を申し入れたところ、快く快諾してくれて更に書の作品までつけてくれました。
宝物が増えたような今回の交流展でした。次回は3年後また秋保でやろう、ということになりましたが、その時は地元秋保の作家も増やして交流の幅を広げていければと思っています。