2019年9/14(土)~10/20(日)
「吉岡滋人 彫刻展」が行われています。
吉岡滋人さんと館長は、武蔵野美術大学時代の友人です。音系サークルの共通の友人を通じて知り合いました。共通の友人も多く、今回の展示でも遠方から友人が駆けつけてくれました。我々の中で吉岡さんの作家としての経歴で、最も輝かしいのは2002年に韓国でで行われた「世界男根彫刻大会」での優勝でありますが、今回の吉岡さんのプロフィールには載っていませんでした。何か思うところがあったのかと後日尋ねたところ、美術館だからまずいのかと気を使っての事でした。そう、彼は学生時代から男気がある、誠実な男でした。私が残念そうにしているのを見て、ちょっと嬉しそうな顔をしていました。
写真の作品は「彼の世界」フライヤーの表紙にもなった、今回の展示での代表的な作品です。吉岡さんの作品は一本の木を削りだして作られています。チェーンソーを使って削り出していき仕上げにノミを使うそうですが、チェーンソーばかり使うことは抵抗があるそうです。「チェーンソーの作業に酔ってしまいう」もっとその木に敬意を持って作りたいのだそう。
「彼の世界」は昨年脳梗塞でお父様が倒れたときに作ろうと思った作品だと聞き、グッときました。踏みしめてきた足、刻まれた皺、少し小さくなった父親、色々な感情が湧いてきます。是非実物を見て頂きたい。
会期の初日にささやかなオープニングパーティーを開きました。近隣の友人が集まりました。ムサビ仲間のガラス工房尚の鍋田さん、吉岡さん、館長の3人でふざけてパチリ。
吉岡さんの作品は、モチーフに対して真摯に向き合い、やさしさに溢れています。彼の人柄や作品に対しての真剣さを感じ取れるでしょう。10/20(日)までの展示をお見逃しなく。