

2019年の「夜の美術館」は何といっても台風19号「ハギビス」の直撃により10/12(土)が中止となり、10/13(日)のみの開催となったことです。
こればっかりは仕方がありません。日本各地に甚大な被害をもたらした台風でしたが、幸いにも秋保地区ではそれほど大きな被害はなかったようですが、12日の夜には避難所に避難する方や道路の水没、土砂崩れなどの被害があったようです。当初は12日は館内での実施を予定していましたが、お客様の安全を考え12日の全面中止を決定し、リハーサルを行いました。
館内での音出しと映像のリハーサル。壁いっぱいのスクリーンでした。 菊池士英さん撮影
明けて13日の朝には雨が上がりましたが、風がまだ残っており10時過ぎまで判断はしかねる状況でしたが、予報では16時頃には風もやむというので、13日の開催を決定いたしました。先ずはスタッフ総出で台風で散らかった駐車場の掃除です。

今年の夜の美術館は、2か月前から実行委員会のような組織を立ち上げ、出演者と募集して集まってくれたボランティアスタッフの皆様のおかげで、スムーズに運営できることが出来たのかな、と思っています。昨年までのスッタフ不足もだいぶ解消できてきて、いろんな意見をいただきながらの運営となりました。
また、台風前にさくまいずみさんの館内の光るオブジェや、仙台シアターラボの宮本一輝さんの中庭のライトアップと、素敵な演出もして頂きました。
宮本一輝さんの中庭のライトアップ さきまいずみさんのモビール さくまいずみさんの光るオブジェ 菊池士英さん撮影
夕方からは段々と風もやんできて、音出しや映像のチェック、会場の設営が着々と進みます。
菊池士英さん撮影 菊池士英さん撮影 菊池士英さん撮影
今年の出店は、「ガラポン珈琲」さんの卵焼きと美味い珈琲。そして「おいもたべて」さんの石焼き芋。どちらも美味しくて暖かかった!
館内での子供向けスタンプラリーの準備も。今年の問題は昨年同様に地元の中学生の職場体験で考えてもらいました。問題になったところに辿りつくと、chica-bouさんが作った消しゴムはんこがあり、それを押していくと合言葉が完成して景品をゲット!ちなみに今年の合言葉は「う し ろ の に ん ぎ ょ う」でした。
スタンプラリーの景品は駄菓子の詰め合わせ
いよいよ本番です‼
今年の外壁の投影は、18:00~「東北生活文化大学 高等学校 美術・デザイン科 映像作品」 「吉田華佳」 「菊池士英」 「浅野託矢」 「のはらかずみ+Tetsuo Jai Takahasi」の皆さんの作品を、前半と19:30~の後半に各一回ずつ上映しました。
「生活文化大学高校」の皆さんの作品は短編映画で、前半と後半で別の作品を上映しました。高校生らしく青春!という感じで、恋愛や心の葛藤など若者らしいテーマのの作品でしたが、演出が凝っていて、また役者の皆さんもとても上手でした。個人的には前半の作品の最後に、地味目の女の子たちがソウルフルに歌い上げていてそのままエンディングに移っていくところが大好きでした。


吉田華佳さんは今年初めて参加してくれました。東京在住の吉田さんの作品は「彦星と織姫」という作品で、仙台をモチーフに万華鏡をイメージした作品でした。忙しい中東京からの参加で、しかも台風が直撃する直前に滑り込みで仙台入りしてくれて、リハーサルにも来てくれました。来年も参加したいとのこと、楽しみです!


菊池士英さんは今年で3回目の参加です。毎年素敵な作品を作ってくれているのですが、今年はシャボン玉のような、水の中の気泡のようなものが花のように変化しながら見事に音とシンクロしている作品でした。流石です。士英さんは毎年周年祭にも駆けつけてくれていて、ニケの像でおなじみ、浅田真理さんと我々を繋げてくれたり、今回初参加の吉田さんにいろいろアドバイスしてくださったりと、いつもお世話になっていて、半ば佐々木美術館のスタッフのようにいつもお手伝いしてくれて、感謝感謝です。そして毎年あまり写真を撮る暇がない我々ですが、士英さん撮影の素敵な写真をだいぶ使わせていただいております。


浅野託矢さん。今年は早い段階から企画運営にも参加していただき、とても助かりました。映像や音の相談から、生活文化大学高校とのコンタクト、そして作品と作品の合間をつなぐ「夜の美術館」のデモ映像まで作っていただきました。浅野さんの作品は、越後しのさんとのコラボ作品に「亥展」の時の作品、そして素敵なピアノの演奏も披露してくれました。本当にありがとうございました。



最後は映像がのはらかずみさんと音楽担当のJaiさんの作品「水面はいまも キラキラして」夜の美術館第一回目からの参加ののはらさんは美術館の外壁を西面と南面の2面使っての投影で見ごたえがあります。Jaiさんのサウンドも素晴らしかったです。美術館のそば河原の映像もはいっていてカジカガエルの鳴き声も。二つの映像のシンクロと相成り、幻想的な雰囲気を味わえました。


菊池士英さん撮影
皆さんのおかげで大きなトラブルもなく、無事終了。終了後の打ち上げでは、今年は貰い家事からのお店の再建のため、出店できなかった「手づくりソーセージ工房 Bienna29」の村岡さんがソーセージの差し入れをしてくださり、盛り上がりに花を添えてくれました。11/1に温泉街でオープンしましたので皆様是非食べてみてください。
菊池士英さん撮影 菊池士英さん撮影 菊池士英さん撮影
台風で一日しか開催できなかったこと、でもたくさんの方々のお力をお借りして次へのステップとなる土台作りが出来たこと、4回やってみて分かってきたこと。兎にも角にも、次回はもっとパワーアップして開催したいと思いますので皆様宜しくお願い致します!有り難うございました。