6月14日(火)からは、人形館2階 企画展示室でササキツトムさんの個展が始まります。ササキツトムさんは「佐々木美術館6周年芸術祭」にも参加していただいた、抽象絵画のアーティストです。今回は企画展示室での新作を交えた大小の作品を展示していただきます。
作品と空間の構成を考えた展示を行うササキさんが企画展示室をどのような空間にするのか非常に楽しみです。美術館の建物では6/26まで9周年芸術祭も開催中です。


ササキ ツトム「中間の庭、中間の場所」
2022年 6/14(火)〜7/31(日)
10:00~17:00 月曜休館(祝日は営業 翌日休)
ササキツトムは初期の発表の折から一貫して絵画面の内側と外側を意識し制作してきました。特に2002年と2003年に行われた2つの個展、galleryαM(東京)やリアスアーク美術館(宮城県気仙沼)においては作品と同名の「Inside and Outside」を展覧会名とし、2000年以後2016年までのほとんどの作品にその題名を付けています。「Inside」は絵画における奥行きを、「Outside」は絵の具やキャンバスなどの物質性を指し、そして「Inside and Outside」は両者の間で揺れる絵画面の両儀性に対して付けられた言葉です。2017年以降はさらにその意味を拡大し「中間の庭」、「中間の場所」という題名をつけるようになりました。自分と他者、内側と外側、新たな出来事と記憶といった択一できない二面性を併せ持つ事がら、それらが交差する両義的で中間的な領域という意味です。ササキはそれを、絵画の層構造の前線である画面になぞらえ、主に油彩による重層的な表現に取り組んできました。
本展では、ササキツトムが2018年以降に制作した作品からいくつかを作家自らが選び構成し「中間の庭、中間の場所」と題して展覧いたします。